２０１２大相撲大阪場所千秋楽

まさに荒れる大阪場所でした
 
結局、本割では勝負がつかず
優勝決定戦にもつれこみ
 
そこはそれ
やはり経験値の高い白鵬が鶴竜をくだしました
 
毎度毎度のことですが
本当に強いですね、モンゴル勢・・・
 
そのモンゴル勢の第１号というのが旭天鵬です
 
旭天鵬、旭鷲山らモンゴルの若者が
大島部屋にやってきたのは
今から２０数年前のこと
 
平成４年の初土俵の半年後に
どうにも日本の生活になじめず
このモンゴルの若者たち５人は部屋を脱走し
モンゴル大使館に逃げ込みました
 
当時、ニュースになりましたのでご存じだとは思いますが
あの「モンゴル大使館駆け込み事件」です
 
大島親方に説得されて
結局、２人はモンゴルに帰国
旭天鵬、旭鷲山ら３人はまた部屋に戻ることになりました
 
その後
旭鷲山（最高位は小結、現在はモンゴルの国会議員）らは引退
旭天鵬だけは今も幕内でがんばっています
 
旭天鵬はすでに帰化しましたので
大島部屋を継ぐという環境は整っているんですね
 
しかも来月で、親方は定年退職です
 
今場所、初日から８連敗したときは
そろそろ旭天鵬も引退か？大島部屋の親方か？なんて思っていたんですが
昨日、驚きのニュースが・・・
 
旭天鵬、現役続行！
 
ということで
大島部屋は閉鎖され
力士たちは友綱部屋に移籍することになりました
 
すごい、旭天鵬３７歳、現役を選択しました
 
朝青龍も、白鵬も、日馬富士も、そして鶴竜も
この旭天鵬らの活躍をテレビで見て
その姿に憧れて海を渡ってきた若者たちです
 
「モンゴル大使館駆け込み事件」で
大島親方が旭天鵬らを説得したひと言というのが
今にモンゴルの時代が来る・・・でした
 
まさかその数年後に本当にモンゴルの時代が来るとは
このとき、親方も旭天鵬らも夢にも思っていなかったと思いますが
 
旭天鵬らは切磋琢磨して上位をめざし
 
さらにモンゴルからやってきた若者たちの面倒をみながら
共にモンゴル勢の底上げに努めました
 
朝青龍、白鵬という２人の横綱
日馬富士、鶴竜という２人の大関
 
もちろん個々の格闘家しての資質もありますが
旭天鵬らの果たした役割もかなり大きいと思います
 
白鵬の横綱土俵入りで
旭天鵬は露払いを務めています
 
先輩が後輩の露払い？
 
普通ならプライドが許さないはずなんですが
旭天鵬という男は
相撲も懐が深いのですが、人間としても懐が深いんですね
 
不祥事の続く相撲界で
たったひとりで綱を張っている白鵬を
陰ながらサポートしています
 
心強い兄貴です
 
あとどのくらい現役で相撲がとれるのかはわかりませんが
モンゴル人力士のパイオニアとして
力の限りがんばってほしいです
 
今日千秋楽の相撲を見ながら
胸が熱くなりました