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わが町知多半島に空港ができました。セントレア空港。いつでも飛んでいけるぞ、空の彼方へ、考えただけで幸せな気分。飛行機見ながら、ちょい福求めてぶらぶら歩いてみようかな、と。
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とめはねが少ない大衆書道を提唱している
書道家うどよしさんのweb書道教室に
われらが奈文研の馬場基先生が8月27日に出演されました
 
え?なんで書道教室に馬場先生が?
 
馬場先生といえば木簡
 
テーマは「大衆の書の原点、天平木簡を楽しもう」です
 
中国から漢文が入ってきて
その後、その漢文がどうやって日本語になっていったのか?
これが木簡を読むとわかるんですね
 
日本人なりに漢文をアレンジしていきます
 
中国語にはあるけれども日本語にはない漢字もありますよね
例えば、あなた
これは中国では、イ尓(ニー)です
この字は日本では定着しませんでした
 
同じ漢字でも
読み方が違うものもあれば意味まで違うものもある

外来のものを自分たちなりに変えていく感覚
これは日本人ならではのすぐれた能力だと思います
 
ところで・・・
 
木簡にはいろいろな種類があります
先生の「平城宮に暮らす」を読まれた方ならわかると思いますが
 
地方から平城宮に届けられる「うまいもん」に荷物の内容を記す荷札
これも木簡です
 
飯がまずい、とか
体調が悪いのでお休みします、とか書いてある
そういうメモみたいな木簡もあります
 
あと、習書木簡という文字を練習した木簡なんかもあります
 
木簡は紙と違って厚みがありますし
奈良時代には消しゴムなんかもありませんから
一度書いた木簡は削ってまた使います
 
出土する木簡の大半は実は削りカスだったりするんですが
それをまるでパズルのように組み合わせてなんとか文字を読んでいきます
当然ですけど、読みにくいんです
 
特にメモみたいに書かれた木簡は走り書きですから・・・
 
字の下手くそな人もいたでしょう
誤字脱字がやたら多い人もいたでしょう
 
先生は文字を目で読むのではなく
手で読むと、以前、おっしゃっていました
 
書いた人の文字を真似て書くことによって
その人の癖を覚えるわけですね
すると今まで読めなかった文字が読めるらしいです
 
先日
古事記の編纂者、太安万侶(おおのやすまろ)の墓誌から
銘文と同じ文字の毛筆の痕跡が新たに見つかったというニュースを見ました

銘文の左側部分が
その新たに見つかったという毛筆痕跡です
 
銘文と重ねたところ
書き方の癖が一致したことによって
この発見につながったようです
 
この太安万侶の墓誌は
「『日本国』の誕生」@橿原考古学研究所付属博物館
展示されています

話がそれてしまいましたが
この8月27日の録画がやっとアップされました
 
ニコニコ動画で見ることができます
と思ったら
toutoumiさんに教えていただいたものはyoutubeでした
http://www.youtube.com/watch?v=LP1ZRJf5oQI   ←前半
http://www.youtube.com/watch?v=FhMwbjoBJww  ←後半

heijokyonikurasu.jpgこの先生の講座を聞いて
木簡、ちょっと面白いじゃん・・・と思った方
番組の最後で盛んに宣伝していた
先生の著書「平城京に暮らす」
読んでみませんか?

平城京に暮らす―天平びとの泣き笑い (歴史文化ライブラリー)



 

 
 
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近所のおばちゃん
見ました!madamyamさん、toutoumiさん、教えていただき、ありがとうございます。面白かった~ 一気に見ちゃいました。

「うけてる、うけている、いい調子」「うん、その例えは、分かりやすいわぁ」「え~ そんなこと言っちゃって大丈夫?」などと、私、仕事の調子を心配している、馬場家の近所のおばちゃん状態になっています。

「平城京に暮らす」といえば・・・ちょっと不思議な感覚になったのです。去年の3・11の後の計画停電の夜。電気のない暗闇のなかで、仕事の段取りを考えていたら、本に登場した藤原麻呂に仕えていた「此の物を能く量らば・・・」の木簡を書いた人を思い出したんです。
彼は「目の前の自分の仕事をきちんとやれば、主人が天然痘にかからなくてすむんじゃないか」と考えたんですよね。「私も同じこと考えている!!!」ってビックリ。あの時の日本人って皆そうでした。自分の力ではどうにもできない不安の中で、目の前の自分の仕事をきちんとやろうと思いました。祈りをこめて。同じですよね。日本人に埋め込まれているDNAを感じましたよ。奈良時代の人とつながっている~って。

WEB教室の中で、「事務処理が迅速にできるように、木簡の文字も語順も実用的になっていた」という所が興味深かったです。馬場さん仕事のスピードをとても強調したんです。私思いましたね「(馬場さん)事務処理能力も高そうだ」と。見るからに、やること速そうです。
上司としてはどうなんだろう?きっちり、要領よくやらないと、愛のムチならぬ、(木簡を洗う)筆が飛んでくるんでしょうか?こわっ!(笑) どうか「平城京に暮らす」に出てくる石川名足さんのような恐~い上司にはなりませんように。
(長々とすみませんでした)
どんと 2012/11/03(Sat)16:52:48 編集
そうそう
どんとさん

メモ代わりの木簡は、やはり走り書きですから、漢文の順序なんか気にしてなんかいられませんよね。日本語と中国語では、文法が違いますから・・・。文法的には、中国語はむしろ英語に近いです。主語+述語+目的語

しゃべり言葉のまま書くことによって、オリジナル日本語が進化していったというのは面白いなと思いました

漢字が中国から入ってきて、それが日本語に進化していった過渡期なんですね、奈良時代は・・・

先生は、ジョークを交えながら、わりとさらっとお話されましたが、非常にポイントの高いお話でしたよ

いかに馬場先生が事務処理能力が高くても、まだまだ青いバットに入ったままの木簡が山積みだそうです。大変ですね

がんばっていただきたいです


madamyam 2012/11/03(Sat)18:32:18 編集
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