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わが町知多半島に空港ができました。セントレア空港。いつでも飛んでいけるぞ、空の彼方へ、考えただけで幸せな気分。飛行機見ながら、ちょい福求めてぶらぶら歩いてみようかな、と。
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kisakinodaibutu.jpg奥山景布子さんの
「キサキの大仏」を読みました





キサキの大仏
 

奥山先生のあのコメント・・・
馬場基先生の「平城京に暮らす」を読んでいらっしゃるというコメント以来
ずっとこの本が出るのを待っていました
 
タイトルを見ただけで
キサキが誰なのかわかりますよね
 
光明皇后の1250回忌にあたる2010年に
聖武天皇の宝剣に関するニュースが流れました
 
この「陽宝剣」と「陰宝剣」を
皇后が大仏の足元に納めるところで物語は終わります
 
ストーリーについては
ドラマ「大仏開眼」でもお馴染みなので、あえて語りません
 
正倉院の宝物を思い浮かべながら・・・
 
東大寺はもとより
皇后が造らせた法華寺、新薬師寺、そして興福寺の仏さま
それらの仏さまのお姿を思い浮かべながら・・・
 
海龍王寺で見た
皇后の自筆と伝わる自在王菩薩経の
自由闊達な「在」の字を思い浮かべながら・・・
 
楽しく読ませていただきました
 
奥山先生の「時平の桜、菅公の梅」を読んだ方なら
覚えていらっしゃると思いますが・・・
 
藤原時平が父・基経から渡された、あの厨子
中から
藤原不比等が書いたという「一族の所縁書」が出てきましたよね
 
・・・・・国は帝なり。一代に唯一の柱こそ、帝なれ。帝の他に帝なし。
帝は松なり。万代千年の松なり。我らは、藤なり。
藤は、后なり。松の栄えは、須らく藤を以て生ずべし・・・・・
               
藤原氏は常に后を出して皇統に関わっていく・・・という不比等の遺言でした
 
時平はその遺言通り
妹を醍醐天皇に入内させ
 
そして死ぬ4年前・・・
紀貫之に
自分が死んだあと
一の人が、自分の息子たちでなければ
弟の忠平に渡してくれと
藤原氏のバトンであるこの厨子を託しました
 
奥山先生が平城京を舞台にした本を書かれているというのを知って
この藤原氏のバトンリレーのスタートラインに思いを馳せたのは
私だけではなかったはず
 
だって
このバトンパス
スタート時点でいきなり乱れますよね
 
不比等の4人の息子
 
長男の武智麻呂(藤原南家)
次男の良前(藤原北家)
三男の宇合(藤原式家)
四男の麻呂(藤原京家)
 
相次いで天然痘で病死します
 
最後に亡くなった三男の宇合はこの厨子を異母妹の光明皇后に託します
 
藤原4兄弟の血をひく男子の中で
最も先を見通せる者を選んでこの厨子を渡してほしい・・・と
 
まさかあの仲麻呂に渡してしまうんではないだろうか・・・と
途中、冷や冷やしたりもするんですが
 
さるお方に託します
 
そして・・・
 
奥山先生~
ぜひ、この続きもよろしくお願いします
ここからの藤原氏のスリリングなバトンパスも気になります
 
さらに
馬場基先生のファンとしては
「平城京に暮らす」がどのあたりに使われているのかという
馬場さんチェックもまた楽しみのひとつです
 
奈良好きにはお楽しみ満載の1冊です
 
読み終わると
「キサキの大仏」というタイトルが
「キセキの大仏」に見えてくるんですよね


 
 
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大河ドラマで南都焼き討ちの日に、このお題。さすが「ちょい福」

読みます!!madamyamさんの文章を読んだだけで、テンションあがりましたよ。
我が町の図書館は、新刊が実際に入るまで予約できないのです。今日から粘り強くチェックしますよぉ。入ったその日に、予約ボタン、ポチッとです。我が町の図書館で一番に、手にしてみせますわ。(買いますと言わずにスミマセン)
まずは「時平の桜、菅公の梅」を再度読み直します。早々にポチッとします。

madamyamさん、教えていただき、ありがとうございました。明日、名古屋、奈良は雪マークですね。風邪などひきませんように。
どんと 2012/12/09(Sun)21:09:38 編集
寒っ!
どんとさん

ありがとうございます
寒いですね

今年中に読めるといいですね。奈良好きにはこたえられない内容だと思います

どんとさんもこの本に出てくるお寺はすべて廻っていらっしゃると思うので、お寺の名前が出てこなくても、すぐにわかると思います

「時平の桜~」もぜひ読み返してみてください。奥山先生の意図が見えてきます

「キサキの大仏」を読み終えたあと、また感想を聞かせてください。面白いので一気に読めてしまいます

明日から、冬の青春18きっぷが始まります、今冬の18きっぷは寒そうです・・・ダウンの巻スカート、正解だったかも



madamyam 2012/12/09(Sun)22:13:53 編集
御礼
拙著、早速お読みくださってありがとうございました。書き手の意図を細部、深部にまで読み取ってくださって、とてもうれしいです。「キセキの大仏」! 帯に使わせていただきたいくらいのお言葉です。
「続き」具体的にはまだ何も決まっていないのですが、思いっきりダーティなヒロインでこの「あと」を。。なんて企んでおります。とはいえ、「キサキの大仏」の売れ行きが悪いと、企画を通していただけなくなってしまうので。。。今後ともどうぞよろしく応援くださいますよう、お願い申し上げます。
コメント、失礼いたしました。
おくやまけふこ 2012/12/11(Tue)14:50:04 編集
ありがとうございます
奥山先生

お越しいただき、しかもコメントまでいただきどうもありがとうございました

先生が、平城京を舞台にしたご本を書いていらっしゃると聞いて、ずっと楽しみに待っていました

いいお話でした

奈良の町を歩いているような気分でした。先生も、執筆にあたり、お寺や平城宮あたりを歩かれたんでしょうね

続きは、思いっきりダーティなヒロインですか?
ひょっとして、あのお母さんでしょうか?

楽しみに待っています

そして、その次回作が実現するように、こんな拙いブログではありますが、精一杯応援させていただきます

奥山先生、がんばってください!!


どうもありがとうございました

madamyam 2012/12/11(Tue)19:29:59 編集
薬師寺も
読みました! 止まらなくて、寝不足です。

madamyamさん、先日書かれた「キサキの大仏ツァー」には「薬師寺」も入れてください。ちょっと離れているからダメ?ツァーは蓮の花が咲く時期にお願いします。薬師寺の蓮池をながめる聖武天皇と光明皇后二人の姿・・・・表紙の絵の場面ですよね。
でも、読み終わってから見ると、あら不思議、聖武、孝謙天皇の二人にも見えてくるんです。

話題の「厨子」、とても気になります。どう受け継がれていくのか?これからも、その場に居合わせたいですね。

読んだ後、落ち着かないんです。「禅譲」の話と「一族の所縁書」が気になるのですが、整理ができなくて、頭の中にモヤモヤと。

えぇ madamyamさんは、次作のヒロインが分かったのですか?この話の「つづき」に登場する、「おかあさん」ですよね。誰だろう?またまた、モヤモヤ。
私はさかのぼった時に登場した「おかあさん」の話が読みたいと思いました。「橘三千代」さん。ダーティー、いいですよね。怖いけれど、近寄ってみたい、のぞいてみたい。

で、奥山先生の次回作はいつ?私のこのモヤモヤ解消のためにも、ぜひ、早めにお願いしま~す(笑)

馬場先生も藤原麻呂の話を書く予定があるんですよね。これまた楽しみです。
madamyamさん長々と申し訳ありませんでした。
どんと 2013/01/05(Sat)20:19:12 編集
キサキの大仏、さっそく読まれたのですね
どんとさん

新年おめでとうございます

薬師寺もコースに入れましょう。薬師寺も入れるとなると、やはり唐招提寺も入れたくなります。本の中では言及していませんが、鑑真和上は、聖武天皇にとっては重要な方ですから・・・

ただ、鑑真和上の像の公開は、今年は6月5日~9日なんですよ。蓮の花とはうまく重ならないですかね・・・

次回作の思いっきりダーティーなヒロイン・・・、私の歴史の知識は、高校の日本史でとまっていますので、ひとりしか思い浮かばないんです、他にもそういう女性がいるのかもしれません

橘三千代さんのこと、私も知りたいです。やり手な女性ですよね。あの一族の所縁書を書くにあたって、三千代さんも一枚かんでいるかもしれませんしね

厨子といえば、私は三千代さんの念持仏である、厨子に納められた阿弥陀三尊像がとても好きなんですね。これを見たとき、三千代さんって、おしゃれで素敵な女性だったんだなと思いました。これを見に、また法隆寺に行きたいくらいです

どうもありがとございました
今年もよろしくお願いします

madamyam 2013/01/05(Sat)22:22:40 編集
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