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わが町知多半島に空港ができました。セントレア空港。いつでも飛んでいけるぞ、空の彼方へ、考えただけで幸せな気分。飛行機見ながら、ちょい福求めてぶらぶら歩いてみようかな、と。
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リービ英雄さんはアメリカ人だ。
英語が母語のリービさん
17歳のときに、アメリカから新宿歌舞伎町にやってきて
「英雄(ひでお)」という日本名を名乗る。
こういう外国人は他にもいると思う。
でもリービさんは違う
歌舞伎町から奈良へ通い詰めるのである。
「万葉集」を片手に大和路を歩くのである。
そして「万葉集」を英訳し
さらに、翻訳だけでなく、日本語で物語を紡ぐようになる。
漢字、平仮名、片仮名の混じった日本語を美しいと言うリービさん
彼の書いたものは数々の賞を受賞し、その後、芥川賞の候補にもなる。
 
人間にとって母語と母国語、あるいは異言語とは何なのか
そもそも言葉というものは何なんだろうか、いろいろ考えさせられた本でした。

リービ英雄「waretekinihongo.jpg我的日本語(われてきにほんご)」







我的日本語 The World in Japanese (筑摩選書)
 
リービさんは李良枝(イ・ヤンジ)さんの「由熙(ユヒ)」の一部を引用して
言葉と民族というものを説明しています。
李良枝さんは、1988年に「由熙(ユヒ)」で芥川賞を受賞し
その4年後、38歳の若さで亡くなられた在日韓国人二世の作家です。
 
日本人として生きてきた女の子が、ある日、自分は朝鮮人だと聞かされ
自分のアイデンティティ、民族について考え続けるようになり
故国に渡り、ソウル大学に留学します。
しかし、故国になじめない。
韓国語にこだわればこだわるほど、日本語で生きている自分がいて
結局、 日本に戻ってきてしまいます。
 
李良枝「由熙」より
ことばの杖を、目醒めた瞬間に掴めるかどうか、試されているような気がする。
なのか、それとも、あ、なのか。
であれば、、と続いていく杖を掴むの。
でも、あ、であれば、あ、い、う、え、お、と続いていく杖。
けれども、なのか、あ、なのか、すっきりわかった日がない。
ずっとそう。ますますわからなくなっていく。杖が、掴めない。
 
は韓国語の基本母音で、それぞれ、あ、や、お、よ、と読みます。
 
ことばの杖・・・、ガツ~ンと頭を殴られましたね。
「人は誰しも、朝起きたときに、言葉の杖をつかんで生きる」リービ英雄
 
李良枝さん同様、言葉とアイデンティティを探し求めながら
リービさんは中国をめざします。
 
そして、中国のことを日本語で書くことによって
リービさんは我的日本語を掴みました。
まるで、山上憶良(百済系帰化人説あり)が
大陸の発想を、日本の言葉で書いたように。
リービさん、結局、「万葉集」に戻ってきました。
 
29年ぶりに常用漢字表が改定され
11月30日から、新聞などの漢字表記も改められました。
 
中国は毛沢東時代に簡体字が採用され
漢字はドラスティックに変化しました。
日本の漢字もまた随分変わってしまいました。
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