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わが町知多半島に空港ができました。セントレア空港。いつでも飛んでいけるぞ、空の彼方へ、考えただけで幸せな気分。飛行機見ながら、ちょい福求めてぶらぶら歩いてみようかな、と。
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明日は旧正月ですね。
今頃はもう、年越しの餃子も作り終え、爆竹で大騒ぎなんでしょうか。
 
laifunoie.jpg温又柔さんの「来福の家」を読みました。

温又柔さんは在日台湾人です。
3歳で来日し、そのまま東京で育ちました。
 
この「来福の家」は、「来福の家」と
すばる文学賞を受賞した
「好去好来歌」が収録されています。


来福の家
 
ちょうど言葉を覚える時期に日本に来ているので
彼女の日本語は日本人と同じです。
 
「好去好来歌」の主人公、楊縁珠も在日台湾人。
両親は中国語と台湾語がミックスした言葉を話し
彼女はあくまでも日本語にこだわっていて
このご家庭では3ヶ国語が飛び交っています。
 
自分では日本人のつもりでいるんだけれど
名前はどこから見ても中国人ですし
彼女はパスポートなしでは生きていけないんですね
しかも中華民国のパスポート・・・
彼女のアイデンティティは、ずたずたに引き裂かれていきます。
 
で、しかも台湾人なんですよ。
 
父親が出国カードの国籍欄に中国(台湾)と書くのを見て愕然とするわけです。
なんで、自分の国は括弧でくくらなきゃいけないのか、と。
言葉も国籍も寄る辺がなくて・・・
 
温又柔さん自身は、そういうアイデンティティに揺れながらも
日本語でモノを書くことで、自分の居場所を見つけようとがんばっているんです。
 
サッカーアジア杯の決勝戦でゴールを決めた李忠成くんも
必死で自分の居場所を模索しているんだな、と、胸が熱くなりました。
 
タイトルの「好去好来歌(こうきょこうらいか)」は山上憶良の歌です。
神代より 言ひ伝て来らく そらみつ 倭の国は
皇神の 厳しき国 言霊の 幸はふ国と 語り継ぎ 言ひ継がひけり ~~
 
この後、延々と続くんですけど。

この歌、遣唐使に贈る歌です。
山上憶良もかつて遣唐使として唐に渡った人。

最初の部分で日本を褒めたたえています。
こんなスゴイ国から、唐に遣わされるんですよ
行きも帰りも神々が見守ってくれるんだから
しっかりお役目を果たしてきてくださいね、というエールの歌なんですね。
 
温又柔さんは、自分を遣唐使と重ねあわせているんでしょうかね。
それで、憶良の歌をタイトルにしたんでしょうか。
 
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住所
日本人が、住所を台湾にうつす時。

住民票や 戸籍の附票(本籍がそこにある間の住所の履歴)に「中華人民共和国台湾省」と記載されることもあるんですよ。

慎重に 慎重に言葉を選び、お話される李忠成選手のお父さんのインタビューも、印象的でした。 
どんと 2011/02/08(Tue)21:58:23 編集
なるほど
どんとさん

台湾省か・・・。
むずかしいね。

台湾の友人に、台湾の独立に関する話、振ってはみるんですが、言葉の壁もさることながら、あまり触れたがらないのです・・・、やはり。

在日の人たちは、どこにいても外国人扱いされるってのがなんとも気の毒です。

あまりにナーバスな問題なので、私にはこれ以上のことは言えないのですが、がんばってほしいです。
madamyam 2011/02/08(Tue)22:11:51 編集
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