異端の名君ということで・・・

星野藤馬「今年は殿の没後２５０周年でございます」

 

徳川宗春「おぉ、もうそんなに経つのか」

 

星野藤馬「死してのちも殿とこうしてご一緒できるのは

　　　　　　誠にもったいないことでございます」

 

徳川宗春「ところでもうすぐ徳川美術館で俺のイベントが始まるらしいな」

没後２５０年記念「徳川宗春」
 

星野藤馬「来週から、蓬左文庫にて、殿の遺品などが展示されます

　　　　　　懐かしい品々がお披露目されますね」

 

徳川宗春「俺の描いた柘榴と梨も出展されるようだな」

 

星野藤馬「私は殿の蟄居時代を存じ上げませんが

書や絵などたくさん描かれたんでしょうね、おそばで見とうございました」

 

徳川宗春「２５年も幽閉されていたからのぉ

でもいろいろなことを学ぶことができて楽しかったぞ

　　　　　　あっという間じゃった

そうそう庭で薬草も育てておったぞ、今で言うハーブだな」

 

星野藤馬「さすが、殿。

先日、徳川宗春＜江戸＞を超えた先見力という本を読みました

　　　　　　通説とは違う殿が描かれておりましたよ

　　　　　　読みながらつくづく思いましたが、殿は生まれるのが早すぎましたね」

 

徳川宗春: 〈江戸〉を超えた先見力

徳川宗春「死んで２５０年経って、やっと俺のすごさがわかったのか」

 

星野藤馬「さてさて、今回のイベントのキャッチフレーズにもなっておりまするが

　　　　　　殿は稀代の名君か異端の暗君か・・・どちらでございましょうか」

 

徳川宗春「異端の名君ってのはどうだ、藤馬」

 

星野藤馬「それは新しい切り口ですね、ＮＨＫにさっそくメールしておきます」